「スカーフの柄に時代を感じる」
確かによく聞きます。
昔のスカーフ柄が時代遅れと感じているかたが多いのが現実です。

トライアングル

対角線で折って、三角形を背に羽織って前で結ぶ装いを覚えていますか?
バブルの頃は、このアレンジが主流でした。
今は、時代遅れという感じです。

スカーフをきちんと折って結んで正統に装う時代には、
馬車や馬が理路整然とプリントされたスカーフには合致していたのかもしれません。

これが継承されてきた伝統的な文化です。
そして、基本なんです。

日本人は、流行りものが好きでスカーフにも求めるているのかもしれません。

 

額のように四方を囲む柄には、実は均等な折り目を導くナビゲートになっていること、
ご存知でしたか?
意外と計算されたからくりなんですよ。

 

柄を出す折り方の工夫

「この柄を出せる折り方を教えて下さい」に応えるには、基本の折り方のルールが通用しないこともあります。

柄を優先に考えなければ、一気に時代を超えた今を感じる結び方で対応できるのです。

例として、
和柄の手毬を出すことを最優先にアレンジしてみました。
折り返しを重ねて、和柄にフォーカスさせます。

 

このピンクの花柄をポイントしたいならば花柄が見えるように折り
スタンド仕立てであしらいました。
均等折りではなく、花にフォーカスした工夫です。

柄だけでなく、色を出すアレンジも同じです。

こういうアレンジは、基本を習得してなければ
仕上がりの美しさが違います。

スカーフを自由に装う

今は、どんな風にスカーフを装っても自由です。

加えて、基本を身につければ自由度も増して美しく装えます。

柄を意識して昔のまま装っても
柄を無視して自由に装っても
総柄のスカーフなら、もっともっと自由度が増すアレンジができます。

いずれにせよ、シルクの光沢とドレープの美しさは変わりません。

スカーフの柄の特徴はふたつ、
模様を全体にとばしたもの
大きな絵を縁取りで囲んであるもの

大きな柄は全体の柄は見えず、ところどころの柄が覗きます。
縁取った部分の色は意外と目立ちます。

スカーフ柄の流行りや時代にとらわれるよりも
折り方や結びかたのアレンジで
柄も色も自由自在に操れることを知っていただきたいです。

眠らせておいても、上質なシルクの風合いと発色は時間が経過しても全く変わりません。
正直、今のシルクと昔のシルクとでは質感がまったく違います。
もちろん、昔の方が上質な感じなのは拒めません。
本当に使わないのは勿体ないです。
宝の持ち腐れです。

スカーフには、きちんとした装いでと思われがちですが、
カジュアルな服でも自由に巻いてしまえばいいのです。

敷居の高いものと思わずに
おおらかに自由に装えばいいのです。

 

時代遅れではなく伝統的な柄です

「時代遅れなスカーフを使えない」
衝撃的な言葉でした。

スカーフ全盛期を知っているからこそでしょうか?

馬の柄や馬車の柄は今も健在です。
時代遅れなら、生産はストップするはず。
ところが、今も店頭に並んでいることを考えてください。

それは、
スカーフの伝統的な柄であるから。
文化なのです。

メーカー側も今のニーズに合わせて
伝統を守りつつ斬新な柄にも挑戦しています。

時代遅れと思わず、
伝統的な柄のスカーフと感じるだけで
そのスカーフの価値が変わりませんか?

長年変わらない素材や発色も物語っています。