どんなことも暮らしの中の一部と考えています。
衣食住はもちろん、最近は心をプラスする考えもあるようです。
そんな想いから「用の美」という世界観に出会いました。

普段遣いからの機能美

大正時代の民芸運動では、伝統工芸品が暮らしに浸透した中に美しさがあると唱えました。
「用の美」の言葉のルーツです。

高級美術品でなく、民衆の手仕事から生まれた日用品には製品の美しさではなく、
使い手にとっての機能美が宿るそうです。

わたしは、日常の暮らしの中でのスカーフ遣いもご提案しています。

普段の暮らしの中で首元にくしゅくしゅと巻いて家事をすれば
冬場の防寒対策になります。

よそゆきだけのアイテムではないことを知っていただきたいな

眠っているスカーフでも
少しくたびれたスカーフでも
使わないまま放っておくなら、使ってみてはいかがかしら?
使うことで優れた機能性を実感できたら、それこそ用の美?用の得です。

 

スカーフと暮らしを結びつける原風景

スカーフと普段の暮らしを結びつけたご提案をするにあたって、わたしの中の原風景がかなり影響しています。

それは、割烹着姿の祖母が首元にくしゅくしゅっとスカーフを巻いて台所仕事している面影があるからです。
少しくたびれたスカーフ
時には手ぬぐい
その布一枚が今のわたしに繋がっている気がします。

間違いなくあの頃は、スカーフも手ぬぐいも普段遣いや日々の暮らしに結びついていたことです。

「用の美」の言葉の奥には、
手にした人の心をどれだけ満たすかを求められたという説があります。

肌に優しいシルクは、首元を優しく包み心地よさを感じさせてくれます。
首元を温めくれたり、蒸れることなく快適な巻き心地です。

子どもの頃は、木造家屋で暖房器具も今ほど優れてはいません。
暖を取る知恵と工夫が首元に巻くスカーフだったのかもしれません。

巻く人だけが実感できる感触です。

木族家屋

シルクの機能美

シルクのスカーフが暮らしに浸透してくれれば
タンスの奥に眠っていたスカーフが活かされそうです。

クールビズ、ウォームビズのエコロジーとエコノミーに結びつくアイテムになります。

天然繊維のシルクは、人間のたんぱく質と同じ構成なので素肌に優しく相性もいいのです。
巻き心地がいいのも当然ですね。

吸湿性、保温性、放湿性に優れ、
蒸れることなく温かさを逃がさない特徴を
普段から感じられたら、日々の暮らしに気持ちの変化もありそうです。

シルクの素材感
光沢と彩りで何でもない日常着の着こなしが変わります。

毎日同じことを繰り返す日常で
シルクスカーフが機能する美しさを感じらる心のゆとりを持てたら楽しいですね。

シルク

眠らせておいたら、ただの布で終わりです。
暮らしの中で使い回せば、息を吹き返した布に生まれ変わります。
きっと、あなたも変わります。

日常の暮らしにシルクを
これからも伝えていきたい想いでいっぱいです。