お手持ちのアイテムに背景があることを知ると
その人の気持ちに近づきます。
この場合、背景とはアイテムの背後に潜んでいる事情のことです。
背景を知ると安易にアドバイスできない
表面上の目に見えているアイテムについては、
より良い方向に向かってもらえたらと心掛けています。
ところが、目に見えない背景を知ると、
むやみやたらにアドバイスできなくなります。
「亡くなった母から譲り受けたものです」
「娘が初任給で買ってくれた靴なんです」
「夫の海外出張のときのお土産です」
ふと、もらす言葉を聞き逃すわけにはいきません。
深い奥行きのあるものに対して
私がつべこべ言える立場ではないですね。
ならば、そのアイテムをいかにステキに使っていただくかを考えるだけです。
コンサルタントとして、
その背景を語ってもらえるとおこがましいですが、パイプが太くなった気がします。
なぜなら、私を信頼して心を開いてくださったんだなと感じるからです。
できる限り応えたいと改めて思うのです。
背景のあるアイテムが愛用品に
そのアイテムにまつわる背景が胸打つものなら、
自然と愛着が生まれます。
背後にある事情は人との関わりから生まれています。
自分×他者ですね。
気持ちと気持ちの関わり。
ただのアイテムが格上げされるのです。
愛用品が増えたことは、
人との関りも増えたということ。
消耗品や劣化で破損したアイテムは、残念ながらここで終わりです。
自分のヴィンテージに
時間と共に愛用品が自分のヴィンテージになっていきます。
年代ものになっていく。
ただ古いだけでなく、年月を経ていい味わいがでてくる。
継承した想いと私の想い、そしてまた誰かの想いと融合して
ヴィンテージ度が上がっていきますね。
ヴィンテージ品になるくらいのアイテムに出会えたことは財産です。
モノがあふれ豊か過ぎる時代、
使い捨てや格安な商品がが売れる時代でも
ヴィンテージになり得るエピソードは忘れてはいけないと。
ヴィンテージを届けてくれる背景に価値を見出していきたいです。